Ulanziのクイックリリースシステムには、UkaシリーズF38シリーズ(Falcam)の2種類があります。

見た目は似ていますが、実際に使ってみると脱着方法の違い、装着のスムーズさ、運用時の使いやすさなどで意外と差がありました。

今回は、

  • Ukaクイックリリースキット(C007)
  • Falcam F38マルチホールクイックリリースベース(3364)

を両方使ってみた感想と、公式スペック・他レビューも参考にした「最適な使い分け」をまとめます。

購入の背景

これまでF38系のクイックシューベースを使っていましたが、もう1つベースが必要になりました。

その際「似たような製品」としてUkaシリーズを知り、F38とどれほど違うのか比較するために購入しました。

使用機材

  • EOS R5
  • RF24-70mm F2.8 L IS USM
  • RF24-105mm F4-7.1 IS STM

主要スペック比較(公式+準公式の情報より)

Uka C007 vs F38 3364 比較表

項目Uka クイックリリースキット C007Falcam F38 マルチホールクイックリリースベース 3364
シリーズUkaシステムFalcam F38システム
対応規格Ukaプレート、F38互換、Arca-Swiss対応F38プレート、Arca-Swiss対応
サイズ(約)54.3×41.3×19.6mm53.4×38×13.5mm
重量(約)38g36g
最大耐荷重20kg20kg(公式記載なし・準公式ショップ共通)
素材アルミ合金・スチール・シリコンアルミニウム合金6061
脱着方式押し込み式横スライド式
ロック構造アンチスリップ+自動ロックサイドボタンの二次ロック
特徴メモ着脱スピードが非常に速い拡張性の高いマルチホール構造

※耐荷重は両者とも複数の公式ショップ・製品説明で20kgと一致。

開封

内容物はいたってシンプル。プレート、ベース、注意書き、六角レンチです。

外観と構造の違い

Uka:押し込むだけでロックされる高速タイプ

Ukaは上から押し込むだけでカチッと固定され、取り外しもワンタッチ。レビューでも「気軽に装着できる」「スピードが速い」という声が多いです。

外観も少し丸みがあり、柔らかい印象のデザイン。

F38:スライド+ロックで堅牢性重視

F38は横スライドして装着する構造。その際にわずかな「引っかかり」「角度のシビアさ」を指摘する声が複数あり、実際に使用しても同じ印象でした。

ただしサイドボタンの二次ロックがあるため、長時間の撮影や衝撃の可能性がある環境では安心感があります。

実際に使って気に入ったポイント

Uka:とにかく着脱がスムーズで快適

F38で感じるような「スライド時の引っかかり」がなく、ただ押し込むだけでパチッとハマるのが非常に快適。

スナップ撮影や山での動画撮影など、スピードが必要な場面に最適です。

ちなみに、筆者はプレートにピークデザインのアンカーリンクスをついているのですが、この状態でも特に干渉することなく装着できました。

F38:ロック精度と保持の安定性

F38は装着時のスライドこそやや硬いものの、ロック後の安心感が高く、がっちり固定されます。

大型カメラや長時間の撮影には向いています。

気になったポイント

特になし。どちらもUlanzi純正で精度が高く、取り付けの不具合やガタつきはありません。

特徴まとめ

Ukaがおすすめの人
  • 脱着のスピードを重視する
  • スナップ・動画でカメラの付け外しが多い
  • スライド式の引っかかりがストレス
  • ジンバルや小型三脚と併用する
  • 軽快さやテンポよく撮影したい
F38がおすすめの人
  • 長時間撮影・定点撮影が多い
  • ロック機構の安心感を優先したい
  • F38システムをすでに複数運用している
  • マルチホール構造で機材拡張したい
  • 重めのカメラセットでも安定して使いたい

まとめ:結局どちらが良い?

・素早い着脱 → Uka

スナップ・山・Vlogなど、スピード重視ならUkaが圧勝

・堅牢性と安心感 → F38

多少の硬さよりも信頼性や安定性を求めるならF38。

どちらも耐荷重は20kgで同じなので、選ぶ基準は撮影スタイルと装着方式の好みに尽きます。